言語に“規則”なんて無いっ!
過去のブログでも英語には“○=○”はありません、と書いたことがありましたが、これは英語が私たちの使う日本語と最も異なる、違う点でもあるんです。
“〇=〇”が無いということはつまり“1+1=2”のように一つの答えしかない方程式のような覚え方ができないということ。
これは英語が言語であってそれを使う人は常に“十人十色”だからです。
以前はこれを単語の品詞に関連して説明したことがありましたね。
今日もほんの一部ですがこれを文法面から関連付けしてみてみたいと思います。
例えば英文は全て“S-V-O”ですよね、これは間違いなく基本です。
でも、だからと言ってこの形でなければ通じない、話せない、ということではありません。
むしろ、ネイティブが会話の中でこの形通りの文をどれだけ言うか、実際は“ほとんど”使わなかったりするんです。
それはまず普段の会話の中では大抵が句や節だけで完成文すら出てこないから、というのもありますが、完成文で何かを言う時もわざとこの基本形を崩した言い方をする時もあるくらいです。
代表的な例はあの有名な映画、“The Star Wars” の中に現れる“Yoda”、彼は全て本来の英語の姿である“S-V-O” ではなく、英語という面では完全に間違いの“O-S-V”で発言します。
例えば普通に正しく言うと、“You are brave”(“君は勇敢だ”) を “Yoda”は“Brave, you are!” と言うんですね。
それでもネイティブは皆理解できるんですよ~!!
さらに他では“S”を抜かした文、“V-O”だけの文や、“V”から始まる文は命令文、又はリクエストする形の文になるということも基本でしたが、実ははい、これも必ずというわけではありません。
幾つかの次の例を見てみて下さい:
【例1】:
Mary: The guy did what?
(その人が何したって?!)
Charlie: Told his girlfriend that he didn’t want any money.
(お金はいらないと彼女に伝えたんだ。)
【例2】:
Jon: I should do what?
(僕が何した方がいいって?!)
Dave: Tell mom that we’ll be late tonight so that she won’t worry.
(母さんが心配しないよう遅くなるって事前に言うのさ。)
この通り、“V”から始まる文でも実際の口語では命令文でもリクエスト文でも無い場合があったりします。
上記例では学校で習う疑問分の基本形も崩した形となっていますよね。
そう、文法でも何でも固定概念で暗記するより、どんどん自己流に形を崩してとにかく使ってみる、それで通じればよっぽど正しく言おうとして通じないよりはるかに良いはずです!!
さて、英語をマスターするにあたって“自分は何も覚えていないから”、とか、“勉強や暗記が苦手だから”、という理由は成立しないということ、少しご理解いただけたでしょうか?